こんにちは!レイクタウン情報局のsoraです!
レイクタウンのある越谷市周辺には、「国道4号」が複数存在しています。
車で走っていても、ここも「国道4号」、たしかあっちの道にも「国道4号」の看板が出ていたはず???
…ということになり、慣れないと混乱してしまうこともあると思います。
その国道4号が、レイクタウンの街の中にも通っています。
越谷市周辺の地図を見ると国道4号がいくつも存在する
まず、この地図を見てください。
図-1【国土交通省 北首都国道事務所ホームページ 「国道4号東埼玉道路」より】
地図を詳しく見てみると、国道4号の名前がつく道路は3つ存在することがわかります。
(2)国道4号(国道4号バイパス)
(3)国道4号(東埼玉道路)
国道4号は草加市、越谷市、春日部市ほか、東埼玉道路では八潮市や吉川市の一部なども通過しています。
日頃からこの周辺で生活され、これらの道路を使っている方々にとっては、当たり前の日常光景になっているかと思いますが、他から訪れる方にとっては国道4号だらけのこの光景は、ちょっと戸惑いを覚える方もいるかもしれません。
国道沿いのチェーン店では、「○○○ 4号バイパス店」というような店名になることがありますが、この付近でこれだけ国道4号だらけになってくると、どこにお店があるのか、直感的に把握しづらくなっています。
調べてみると、現在の様に、「国道4号」が増えてしまうまでには、いろいろと経緯があったようです。
(1)国道4号(≒日光街道)
江戸時代、江戸の中心地であった日本橋から全国各地への交通手段として「五街道」という幹線道路が整備されました。(東海道・日光街道・奥州街道・中山道・甲州街道)
この「五街道」の中のひとつで、国道4号のルーツとなる「日光街道」は、江戸の日本橋から、千住、越ヶ谷(越谷)、粕壁(春日部)、宇都宮、今市などを経て、東照宮のある、日光までを結ぶ街道でした。
この「五街道」の中のひとつで、国道4号のルーツとなる「日光街道」は、江戸の日本橋から、千住、越ヶ谷(越谷)、粕壁(春日部)、宇都宮、今市などを経て、東照宮のある、日光までを結ぶ街道でした。
地図内(1)の国道4号は、ぴったり同じではありませんが、日光街道が江戸から明治、大正と時が流れて、1920年(大正9年)に国道4号になったものです。
(2)国道4号(国道4号バイパス)
地図内(2)の国道4号バイパスは、埼玉県越谷市から栃木県宇都宮市に至る80.5kmの道路です。昭和30年代後半から40年代にかけて、産業経済の発展、人口の集中などから、(1)国道4号(≒日光街道)で交通量が著しく増加し、各所で交通渋滞を引き起こしたことから、計画されたバイパス道路です。
なお、地図内の越谷春日部バイパス区間(越谷市下間久里~春日部市下柳(国道16号)間)は1977年(昭和52年)に開通(2車線)しています。
(3)国道4号(東埼玉道路)
地図内(3)の東埼玉道路は、東北自動車道や常磐自動車道などの高規格幹線道路を補完するとともに、国道4号(地図内(2)の草加バイパス等)の交通混雑の緩和や周辺開発事業を支援することを目的として、1988年に都市計画決定されています。
東埼玉道路は、「自動車専用部」と周辺の一般道とほぼ同じ高さで交差する「一般部」が併設する構造となっており、先行して「一般部」の八潮市から吉川市までの延長5.7kmが開通しています。
図-2【国土交通省 北首都国道事務所ホームページ「国道4号東埼玉道路」より】
この「自動車専用部」は高速道路の様に、歩行者や自転車などが入らないことはもちろん、交差点や信号がなくなることで、スムーズに車を流すことができるようなります。
東埼玉道路(国道4号)が全線開通の時、レイクタウンの姿はどう変わる?
現時点(2018年2月)レイクタウン周辺で部分開通している東埼玉道路は、「自動車専用部」に併設する「一般部」と呼ばれる部分になります。
東埼玉道路の現在の姿だけを見ると、用地の中央に大きなスペースが空き、広域火災の延焼を食い止める為の防火道路の様にも見えてしまいますが、今、目にしている東埼玉道路は先行して整備を進めた「一般部」であり、上記(図-2)のとおり「自動車専用部」が計画されています。
では、今後計画されている「自動車専用部」の開通後、どのような姿になるのでしょうか?
将来の姿を考える上で、実はその参考となりそうな道路がすでに存在します。
東埼玉道路は、現在、吉川市~春日部市間の一般部の用地取得や工事が進められているところです。
また、自動車専用部は計画中の段階の為、公表されている資料からだけでは、具体的な構造が見えてこない部分もありますが、当サイトでは期待の部分も含めて、レイクタウン周辺で姿を見せるであろう、将来の東埼玉道路の姿を想像してみたいと思います。
「東埼玉道路」(国道4号)と「新大宮バイパス」(国道17号)
図-2【国土交通省 北首都国道事務所ホームページ 「パンフレット 事業概要」より】
画像内、左の黄色の矢印が「新大宮バイパス」です。
右の赤い矢印で示した「東埼玉道路」と比較してみてください。
「新大宮バイパス」は、東京都練馬区北町から、外環自動車道の「美女木」を越えて、さいたま新都心や、大宮の横を抜け、国道16号と交わる埼玉県さいたま市北区吉野町までを結んでいます。
途中、浦和、与野、さいたま新都心、大宮などの付近を通り、交通量も「東埼玉道路」とは比べものになりませんが、両者には類似点があります。
【類似点1】「五街道」の1つ 中山道をルーツにもつ国道17号
国道4号線のルーツになった日光街道と並び、江戸時代に五街道の1つとして整備された中山道。
その中山道の一部は、国道17号に姿を変え、途中、バイパス道路の整備を経て、現在の姿になりました。
その国道17号のバイパス道路として整備されたのが「新大宮バイパス」です。
【類似点2】「自動車専用部」と「一般部」を備えた道路
東埼玉道路(南側の一部区間「八条白鳥」~吉川市川藤付近)と新大宮バイパスの比較です。
上)図-4【国土交通省 北首都国道事務所ホームページ「国道4号東埼玉道路」より】
下)図-5【国土交通省 大宮国道事務所ホームページ「新大宮バイパス」より】
交通量などの違いから、一般部の車線数が新大宮バイパスは3車線なのに対し、東埼玉道路は1車線での設計になっているなど、違いは見られますが、概ね同じような狙いで設計されている道路であることが見て取れます。
※新大宮バイパスに併設する自動車専用部の一部区間は、首都高速埼玉大宮線として利用されており、その以北については、新大宮上尾道路として整備しています。
【参考:新大宮バイパス JR西浦和駅付近(Googleマップより)】
【類似点3】 高速道路と高速道路の間を補完
図-6【国土交通省 北首都国道事務所ホームページ「パンフレット 事業概要」より】
「関越自動車道」と「東北自動車道」の間を補完している「新大宮バイパス(自動車専用部は、首都高速埼玉大宮線および新大宮上尾道路)」。
「東北自動車道」と「常磐自動車道」の間を補完することになる「東埼玉道路」。
どちらも都心の外側をぐるりと囲う「外環自動車道」と、さらにその外側を囲う国道16号と接続し、道路ネットワークを形成しています。
完成後の「東埼玉道路」は「新大宮バイパス」の様になる?
ここまで見てきて、今回の「東埼玉道路」の計画は、「新大宮バイパス」と同じような交通混雑の緩和などの効果を期待されている道路と言えるかもしれません。
一方で、「東埼玉道路」は、「新大宮バイパス」と比べて、見込まれる交通量の違いなどから、一般部の車線の数が少なく設計されています。また、北側の松伏町、春日部市内の一部においては中川と並行するなど地域の状況を踏まえ、自動車専用部が盛土構造で整備する計画になっているようです。
今後、レイクタウン周辺でも計画されている自動車専用部の工事は、それなりに大掛かりになるものと思われます。
国道事務所に取材をしたところ、一般部や自動車専用部の完成時期や今後の工事の詳細な内容は現時点において未定とのことですが、自動車専用部を含め、全線が開通する頃には、レイクタウン周辺の姿も大きく変化しているものと思われます。
今からその日を楽しみにして待ちたいと思います。