こんにちは!レイクタウン情報局のsoraです!
日常生活の移動に便利な自転車。
特に自動車運転免許を取得できる年令になる前の子どもや学生には、無くてはならない移動手段ですよね。
その自転車について、レイクタウンのある埼玉県では、ある条例が改正されて、まもなく、2018年4月1日から施行されます。
「埼玉県自転車の安全な利用の促進に関する条例」の一部を改正
自転車を運転中に思わぬ事故を起こしてしまい、加害者になってしまうリスクがあります。
そうした際に、被害者への賠償を行うことになりますが、場合によってはその金額は莫大なものになることがあります。
加害者の経済的負担を軽減して、スムーズに被害者の救済が行われるように、「自転車保険」に加入することを義務にする条例が改正されました。
自転車保険とは…?
ところで、「自転車保険」ってなんでしょう?
CMなどでよく聞く「自動車保険」は知っていても、「自転車保険」ってあまり聞かないですよね?
「自転車保険」を簡単に言うと、自動車やバイクを運転する時に加入する、「自動車保険」の自転車版です。
自転車を運転している時に、万が一、事故を起こしてしまったり、事故に巻き込まれてしまった時に、賠償金や、自身の通院代などが補償される保険商品です。
えっ、自転車の運転中の事故で、そんな保険が必要になることがあるの???
ちょっと大げさなんじゃないの?
そんな風に感じてしまうかもしれませんが、実際に発生した、この事例を見てください。
自転車事故で発生した賠償金の事例
時期は9月。神戸市内の住宅地、18:50頃。
日も落ちて、あたりが暗くなった頃、11歳の少年がライトを点灯し、家に帰宅する為、マウンテンバイクで坂を下っていました。
その坂の途中、散歩中の60代女性に気づかずに、そのまま自転車で衝突してしまいました。
この事故で女性は転倒してしまい頭を打ち、意識不明の状態になりました。
女性はそのまま障害が残り、裁判の結果、賠償金として9,500万円の支払いが命じられました。
参照:母親驚愕「息子の自転車事故の賠償金9500万円」の“明細”は…(産経)
自転車の事故でも、高額の賠償請求をされることがある
先程の事故のケースでは、女性の介護費用、事故による後遺症が無かった場合の逸失利益、慰謝料などの積算で9,500万円という賠償金額になっています。
このケースでは、被害にあったのが60代の女性でしたが、被害者の年齢が若ければ残りの介護期間も長くなりますし、働き盛りで、多くの家族を扶養し、将来に渡って収入が高いと見込まれる方が被害者であれば、逸失利益の補償額ももっと膨らんでいたかもしれません。
加害者が子供の場合、これらの賠償は、保護者である親が負担することになります。
現実には、ある日突然に、1億円近い賠償金を命じられる判決がくだされているわけです。
突然言い渡される1億円近い賠償金。ちょっと恐ろしい金額ですね。
埼玉県では平成30年(2018年)4月1日から自転車保険への加入を義務化
今回改正された条例では、平成30年(2018年)4月1日から、自転車利用者(未成年者の場合は保護者)、事業活動に自転車を利用する事業者、レンタサイクルなどの自転車の貸付業者に「自転車保険」などへの加入を義務付けています。
罰則の規定は無いけれど…
現在のところ、「自転車保険」に加入せずに自転車を運転した場合の罰則規定はありません。
しかし、条例で定められた加入義務に反して「未加入」の状態で、事故が発生してしまった場合、裁判で保険未加入という理由での酌量は望めませんし、判決で命じられた賠償金を全額自己負担で用意することになります。
では、そうしたことに陥らないよう、どうすればよいのか、次から見ていきましょう!
まずは既存の損害保険などの加入状況をチェックしよう!
自転車保険として加入していなくても、自動車保険、傷害保険、火災保険など、自分ですでに加入している損害保険などに、特約などで自転車事故などの補償が付帯しているものももあります。
これらは2重に加入してしまうともったいないので、「自転車保険」を探す前に、現在、加入中の損害保険などでカバーされていないかどうか、ぜひ、事前に確認してみてください。
損害保険などの他にも、職場やPTAなどで加入した団体保険や、クレジットカードに、自転車事故の補償がカバーされている場合もあります。
心当たりがある場合には、こちらも事前に確認したいところです。
ここまで確認して、自転車事故の補償がされていないということであれば、いよいよ「自転車保険」を選びましょう!
どんな「自転車保険」を選べば良いの?
まず、「自転車保険」選びについては、絶対的な正解はありません。
人それぞれ状況が違い、必要となる補償も違います。
自分にあった「自転車保険」を選ぶようにしましょう!
掛金の安さだけではなく、内容にも注目する必要が!
保険加入期間中、事故起こさず、事故に巻き込まれず、無事に過ごせるとすれば、最も安い価格のものを選びたいところですが、安い価格のものは、事故が起きてしまった際の補償内容もそれなりになります。
事故が起きてしまった後で、少し価格が高くてももう少し手厚い補償の保険を選んでおけば良かったと公開しても手遅れです。
Aさん、Bさん、Cさん、すべての人に最適な唯一絶対の保険はありません。
それぞれに必要な補償の内容によって、適した保険商品も変わります。
自分の自転車利用環境に有った保険を選びましょう!
「自転車保険」選びのポイントは4つ+1つ!?
自分にあった保険を選ぶ時に、どんなポイントに注目して選べばよいのでしょうか?
自分にあった「自転車保険」を選ぶ際の基本的なポイントを4つ見ていきますので、「自転車保険」選びの参考にしてみてください!
☆1 家族構成
自転車に乗るのは誰ですか?
自分1人だけ?
家族も乗る?
自分も家族も乗るけれど、パパ(or ママ)は乗らない?
同居している家族全員のサポートをしている「自転車保険」もありますが、万が一の際に、補償を受けられる範囲を適切に選ぶことで、無駄な保険掛金を払わずコストを抑えることが出来ます!
☆2 事故で加害者になってしまった場合の賠償補償額
不幸にも事故を起こしてしまい、加害者になってしまった場合、相手に与えてしまった損害に応じて、賠償金額を求められることがあります。
その賠償金額をいくらまでカバーしてくれるかに注目しましょう!
これまでの裁判で命じられた賠償金額では1億円弱のものがあり、多くの「自転車保険」では、1億円、もしくはそれ以上の賠償が保険でできる設定になっています。
事故が発生してしまった場合は、その状況により賠償金額も変わります。
いくらまで補償されていれば安心ということは断言できませんが、少なくとも1億円以上のものを選んでおきたいところです。
☆3 示談交渉サービスの有無
事故が起きてしまった場合に、即裁判ということではなく、相手方との話し合いで決着させるケースのほうが多いと思われます。
その示談交渉を、保険会社で行ってくれるサービスが付いている保険と、付いていない保険があります。
多くの「自転車保険」には示談交渉サービスが付いているようですが、事前に確認しておくと安心できます。
☆4 掛金
月々、もしくは1年分を年払いで、保険会社に支払う掛金です。
同じ補償内容であれば、安いに越したことはありませんね。
☆5 自身のケガに対する補償
ここまでの4つのポイントで選ぶと、おおよそ自分に必要な保険が選べるかと思いますが、自分や家族が加入する保険の内容を理解する為に、もう1つ確認しておきたいポイントがあります。
それが自身のケガに対する補償です。
事故があった場合は、加害者、被害者双方に被害が出ることが多いです。
そうした時に、自分や家族の損害を補償するものです。
ただ、ケガや入院などの補償に関しては、医療保険など、すでに加入している保険でサポートされている場合もあります。
サポートが厚ければ、保険掛金も高くなっていきますので、他の保険でサポート済みの方は、あまり多くを求めなくても良いかもしれません。
加入の前によく確認をしておきましょう。
いろいろと選べる「自転車保険」(2018年3月時点)
では、どんな「自転車保険」があるのか、数多くある中から、いくつかを見ていきましょう。
各社、補償内容などにより、複数のプランを用意していることがありますが、その場合には最もシンプルなものを、ここでは紹介しています。
(なお、ここに記載された情報を元に損害が発生した場合にも、レイクタウン情報局では一切その責を負いませんので、保険内容に関しては、各自で加入時に必ず確認してから契約されてください。)
携帯電話会社系の自転車保険
ドコモ 「サイクル保険」
https://www.nttdocomo.co.jp/service/insurance/cycle_insurance/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):450円/990円/–/660円
・特徴:日常生活における賠償事故も補償。
au損害保険「Bycle(バイクル)」(ブロンズコース)
http://www.au-sonpo.co.jp/pc/bycle/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):360円/740円/610円/–
・特徴:ロードサービスあり(24時間365日)
ソフトバンクかんたん保険 自転車あんしん保険(ちょこっとプラン)
https://www.softbank.jp/mobile/service/insurance-bicycle/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族):350 円/810 円/–/540 円
・特徴:日常生活における賠償事故も補償。
コンビニ系の自転車保険
セブンイレブン
http://jitensya.ehokenstore.com/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):年額3,990円(月あたり約333円)/年額7,210円(月あたり約601円)/–/年額5,230円(月あたり約436円)
・特徴:三井住友海上火災保険のネットde保険@さいくると、ほぼ同じもののようです。
※ネットde保険@さいくる(http://www.ms-ins.com/personal/kega/cycle/)
ファミリーマート
http://www.family.co.jp/services/other/assurance/cycle_assurance.html
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):–/年額3,080円(月あたり約257円)/–/–
・特徴:自転車事故以外の賠償責任も補償。
ローソン ※「お手軽プラン」の場合
https://www.lawson.co.jp/service/loppi/insurance/#anchor02
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):年額2,420円(月あたり約202円)/年額3,900円(月あたり325円)/–/年額2,980円(月あたり約248円)
・特徴:自転車事故以外の賠償補償あり。
損害保険会社系の自転車保険
東京海上日動火災保険 「eサイクル保険」(スタンダードプラン)
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/net/e-cycle/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):320円/660円/–/450円
・特徴:自転車以外の交通事故等によるケガも補償
三井住友海上火災保険 ネットde保険@さいくる(自転車保険(交通傷害型))Cコース
http://www.ms-ins.com/personal/kega/cycle/
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):年額3,990円(月あたり約333円)/年額7,210円(月あたり約601円)/年額5,970円(月あたり約498円)/年額5,230円(月あたり約436円)
・特徴:日常生活中の事故の補償あり
あいおいニッセイ同和損害保険 「タフ・ケガの保険〔自転車プラン〕」(プラン例Ⅰ)
https://www.aioinissaydowa.co.jp/personal/product/tough/injury/pdf/kegabicycle.pdf
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:なし?弁護士費用等補償特約でカバー?
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):670円/800円/–/970円
・特徴:弁護士費用等補償特約あり
損害保険ジャパン日本興亜 「サイクル安心保険」
・自身のケガの補償:あり
・示談交渉サービス:あり
・掛金(本人・家族・配偶者なし家族・夫婦):年額2,650円(月あたり約221円)/年額4,380円(月あたり約365円)/–/–
・特徴:一般財団法人 全日本交通安全協会の「自転車会員」に入会できる。
まとめ
これ以外にも多くの「自転車保険」がありそうですが、主なものをまとめてみました。
おおよそ、月額200円台~300円台のものが多いようですね。
途中にも書きましたが、まずは現在加入中の保険や、クレジットカードの付帯サービスなどで、補償されていないかを確認して、必要であれば、比較検討してみてください。
携帯キャリアのサイトやコンビニなどでも手軽に申し込みできる保険がありますので、補償内容や掛金にあまり差がない場合には、加入のしやすさで選んでも良いかもしれません。
個人的に、今後の希望としては、「自転車保険」の商品設計がもう少し多様化して、それぞれの自転車運転者に最適な保険が提供されるようになってくれるとありがたいと感じています。
自転車保険は単価の安い保険商品なので、そこまで望むのは難しいのかもしれませんが…。
クルマの運転に欠かすことのできない「自動車保険」では、保険会社各社が、様々な商品設計の保険商品を用意しています。
ドライバーの年齢や、走行距離、車種やゴールド免許かどうかで、掛け金の割引があり、それぞれに適した保険を選ぶことができますよね。
今後も、各社の間で競争が広がれば、新しいタイプの「自転車保険」が出てくるかもしれません。
定期的に見直して、加入し直すのも良いかもしれませんね。
とはいえ、無事故が一番!
保険はイザという時の不安を和らげ、安心をもたらしてくれますが、事故を起こしてお世話になることが無いのが一番です。
無理をせず、安全運転で行きましょう!